僕はアントン。
何か今日も山らしい
こんな時に男は決まってすることがある
そう男は黙って背中を向けるのさ
アントンの健気な
それでいて男気な姿にうしろ髪ひかれつつ
今日も山を目指す元気で陽気な姫とじいじ
さあアントンの分も楽しんできますか。
スタッドレスのミニキャブで雪道もなんのその
と意気込んでやって来たのはいいけど
ケーブル下の駐車場は珍しく数珠つなぎ
みんなの期待はひとつだね。
やっとこさ入れてもらって11時半。
準備体操など軽くしていきなりの根性の急坂を
温まるからいいよね
と登りきり丸木のベンチでお茶タイム。
そして
アナクマ分岐から
雪が次第に地面を少しずつ被い始める。
尾根特有の冷たい風が
火照ったふたりのからだを通り過ぎるのが解る。
ちょうどいい案配だね。
アイゼンもサクサクと嬉しそう。
やっぱ
雪がアルのとナイのとではオオチガイ
来てよかった。とふたりでピース。
広場の温度計はピッタシ0℃
だが表示よりも何故か寒さを感じる。
今日は開いていたね
と売店にさっそく非難したら
なんと店内は満員御礼。
奥の席のオネエサンの となりが
かろうじて空いたところ
すかさず座ることに。
さっそく
冬の定番のカレーヌードルを
姫にお願い。
ふうーやっぱり、これで生き返るね。
としばしゆったりとお昼のひと時を。
ご主人やさしいね、今時いないよ。
と隣のオネエサンの声に振り向く。
ふと見ると同じテーブルのカップルの男性が
ふたり分のお盆を運んできたところ。
多分一人ゆっくりお茶タイムに割り込んだ、
おじゃま虫の姫じいふたりがオネエサンには
お気に召さなかったのだろう。
それから同じ文殊尾根を素直に下ると
祭りの後のケーブル下ではうっすら夕焼け色の
ミニキャブがポツリ。
そして
家路を急ぐふたりに 赤坂村のなごり雪が
あたたかな冬をいつまでも憂いでいた。
(赤坂村のなごり雪@もんじゅ)#18
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