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2007年3月11日日曜日

さくら坂

昔々
うら暖かな春の頃

姫とじいは山に

山菜とりに出かけたそうな。

すると、あぶな坂の途中

きらきら光る

金色の水が湧いてきて

姫たちおそるおそる

汲みかえり

枯れた庭の木に

そっと、やったそうな。

2日もすると

みごとに薄紅の花を

つけたそうな。

それを`さくら´と名付け

たいそう大事にしたそうな。

それから春ともなると

あの湧き水の坂では

同じ木が薄紅の色をつけ

山肌をうめたそうな。

それを村では

さくら坂と呼んだそうな。

#31

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